介護用語 ~ 人工内耳
人工内耳(じんこうないじ)とは、聴覚障害者の内耳の蝸牛に電極機器を接触させ、聴覚を補助する器具である。人工内耳は音声分析装置、聴覚神経を刺激する電極、電波送信・受信機からなる。人工内耳は通常、どちらか片方の耳につける。埋め込み手術をした後、音に慣れるために1~2ヶ月ぐらいのリハビリが必要になる。マイクロホンが外の音声をとらえ、体外にある音声分析装置で音を電気信号に変換する。電気信号は、非接触で内耳にある電極へ送られ、電極が聴覚神経を刺激する。蝸牛は部位による周波数特異性をもつので、電極は複数個埋め込む。どの電極をどの程度刺激するかは音声分析装置の中のプロセッサが決定する。電極の数には限界があり、プロセッサのプログラミングにも限界があるので、蝸牛本来の信号は得られないわけだが、現状でも成功例ではかなりの程度会話を聞き取ることができるようになる。人工内耳をつけても、100%聞こえるようにはならない。一般的に90~100dB以上の音が、40~50dBぐらいの聞こえ方になる。中には劇的に聞こえるようになる人もいれば、あまり効果がなく外してしまう人もいる。人工内耳をつけた後でも、水泳や入浴は可能。しかし、スキューバダイビング、頭部に衝撃を与えるスポーツ(ボクシングなど)は不可。聴覚を取り戻したい思いが強い人にとっては、有効な技術である。健康保険も適用される。しかし、体内に機具を埋め込む事に対して抵抗を持つ人もいる。前者は中途失聴者に多く、後者はろう者に多い。